前回Part1では、
現地で留学生を見守ってきたガーディアンが
バーミンガムでの公演のレポートを送ってくれました。
今回は、実際に出演した
留学生おふたりからの感想です。
カルロス・アコスタ率いる、
バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
そのプロの舞台に堂々と出演された留学生の
喜び溢れる声が聞こえてきそうですね!
(廣野有咲さん:イングリッシュ・ナショナル・バレエ・スクール3年生)
バーミンガムロイヤルバレエ団の「シンデレラ」
18日から20日までの4公演に
ENBSから出演させていただきました。
今回、踊った役は
「4 Ladies」という二幕に出ている客人役と
Starsというコールドバレエの二役です。
「4 Ladies」の方は学生としては信じられないほど沢山の踊る場面があります。
通常はカンパニーのダンサーが踊る役なのですが、コロナの影響で生徒に役が回ってきました。
カンパニーがたくさんのリハーサルをしてくださったおかげで舞台では思い切り楽しむことができました。
Ladiesの振り入れは
全てバーミンガムに到着してから行われ、
覚えなくてはいけないことが沢山で最初は困惑しましたが、
カンパニーのダンサーの方々が皆さん優しく教えてくださり
自信を持って本番を迎えることができました。
「Stars」の方は事前に学校でオーディション兼振り入れをしていました。
私のポジションは先頭だったので、
移動範囲も広くとても大変でしたが、
コールドバレエの経験をきちんと積むことができてよかったです。
個人的に憧れのバーミンガムロイヤルバレエ団とお仕事できたこと、
また先輩の日本人ダンサーが活躍する姿を拝見できたことが、
とても嬉しかったです。
3年間の学校生活で
日本人というハンデを感じることも度々あり
悔しい想いもしましたが、
バレエ団の日本人の方の踊りを見ていると
日本人だからこそ踊りに表せる繊細さ、
そして力強さが伝わってきて、
これから自分の強みを探していこうと思えました。
初日の平田桃子さんはテクニックが強くそして華奢で、
とても魅力的なダンサーで、
この期間中に大ファンになりました。
毎日のクラスもリハーサルも
片時も目が離せませんでした。
(クラスメイトに私の視線が集中しすぎてると笑われました!)
桃子さんのような一流の方と舞台に一緒に立てて、
貴重な経験となりました。
将来いつか自分が桃子さんのようなダンサーになれるようにも、
これからも気を引き締めて練習に励みたいと思います。
今回このような機会を与えてくださった関係者の皆様に
感謝の気持ちでいっぱいです。
(2021年6月)
(上田咲月さん:エルムハースト・バレエ・スクール 2年生)
6月22日から26日の5公演に出演
1幕、3幕の星の精のコールドバレエ
2幕、魔法が解けてガラスの靴を落として走り去るシンデレラ
3幕、ガラスの靴を履こうと順番を待つ町の娘さん役
今回BRBの舞台に立たせていただき、
プロの方々とたくさんリハーサルをしたり
土曜日にはバレエクラスも一緒に受けさせていただいたりし、
とても良い経験になりました。
プロの舞台に立ったのは初めてだったので
毎回とても緊張していましたが、
ダンサーの皆様が優しくしてくださってとても嬉しかったです。
本当に皆様良い方ばかりでした。
学校で授業を受けながらリハーサルもある毎日で
とても忙しくて体力的にも精神的にも大変だったのですが、
クラスメイトの子たちみんなで力を合わせて乗り切ることができました。
舞台で踊り終わった後の達成感は今でも忘れられません。
このような素晴らしい経験をさせてくださった学校、
そしてカンパニーには本当に感謝しています。
この経験を通して改めて
自分はバレエダンサーになりたいのだと実感することができました。
おふたりに共通する感想に
「感謝」という言葉がたびたび登場します。
コロナによって変わってしまった困難な生活が続く中で、
周りに「感謝」をすることは、
なかなか容易ではありません。
おふたりが
バレエを通して多くのことを
学んでいらっしゃる様子が
本当に素晴らしいと感じます。