バレエを学ぶ親子にこそ観てほしい
ロイヤル・バレエ『ロミオとジュリエット』──レッスンのその先へつながる舞台体験

バレエを学んでいるお子さんと、その成長を見守るご家族の皆さまへ。
英国ロイヤル・バレエ団の名作『ロミオとジュリエット』が、2025年6/6(金)~6/12(木)に)TOHOシネマズ 日本橋 ほか1週間限定で上映されています。今回の主役は ジュリエット:金子扶生 ロミオ:ワディム・ムンタギロフの今のロイヤル・バレエ団を代表するお二人。
1965年に初演されて以来、ケネス・マクミラン振付の『ロミオとジュリエット』は、世界中で現代の偉大な古典作品と評価されています。英国ロイヤル・バレエではヌレエフとフォンテーン主演の初演から550回以上上演され、今なお新鮮さと輝きは失われていません。マクミランのニュアンス豊かな振付とプロコフィエフの壮大な音楽、リアルな演技により、不朽の名作としてロイヤル・バレエの重要なレパートリーです。2023年夏の来日公演では、全8回の主演をすべて別のペアが演じ、層の厚さを実感させました。主演ダンサーには独自の解釈が許され、何度観ても飽きることがありません。ニコラス・ジョージアディスによる壮麗なデザインがルネサンス期ヴェローナを再現。若い二人が命を散らす悲劇は、戦争や分断が続く現代にも通じる普遍的テーマであり、ジュリエットをフェミニズム的に捉える解釈も広がっています。(解説より)
でもこの作品、ただの感動作として観るのはもったいないのです。
今習っているレッスンの意味、将来の可能性、そして舞台の裏側まで――
“未来のプロ”への視点が詰まった、このバレエ体験を、親子でぜひ味わってください。
The Wellsならではの視点でバレエを学ぶ皆さんと保護者のみなさんに向けたご紹介♪
注目ポイント
ロイヤル・バレエ団のシネマでは、本編もさることながら、毎回ダーシー・バッセルがオペラハウスのあちこちに出没して行う解説や、スタッフのトーク、リハーサルの様子を見ることができるのが何よりも面白いポイントです。
舞台芸術をいろいろな角度から知ることができるチャンスでもあります。
親子で観るからこそ面白い!鑑賞ポイント3選
今、レッスンで学んでいる動きが感情を伝える言語に変わる瞬間
💬金子扶生(ジュリエット役)
「小さな角度ひとつでも印象が変わります。舞台ではテクニックを「見せる」のではなくて、「使って」伝えています。
📝 観るときのポイント:
「これ、今日のレッスンでやった!」という発見から、自分の動きへの理解が深まります。

バレエは“物語を生きる”芸術——表情や間合いにも注目
💬 スチュアート・キャシディ(元プリンシパル)
「ロミオは王子ではない、“一人の青年”として演じることが大切なんです」ソード・ファイトのシーンから
📝 観るときのポイント:
喜び、怒り、絶望──「顔」「タイミング」「沈黙」がすべて演技の一部になっている点を感じてみましょう。シェイクスピアの国ならではの演劇性の高いバレエです。

ダンサー以外にも、バレエを支える人がたくさんいる
💬 ロイヤル・オペラハウス シニアテクニシャン
「若いダンサーが年配の役を演じるために、3日かけてかつらを調整することもあります。バレエダンサー用のかつらは薄いのでたくさんのピンを使います」
📝 観るときのポイント:
映像内のインタビューでは、メイク・衣装・安全管理など“プロの舞台を支える仕事”が紹介されます。ダンサーだけで舞台は成り立っているのではないことがしっかりと伝わってきます。オペラハウスのスタッフのプロフェッショナルぶりが垣間見られ、大変にワクワクするお話がたくさん。
■ 「ジュリエットはどんな気持ちで踊ってたと思う?」
■ 「今日のレッスンとつながっている場面、あった?」
■ 「将来バレエに関わる仕事、どんな道があると思う?」

ロイヤル・バレエ団の公式サイトからこの日のキャスト表を見てみると 日本のダンサーさんもたくさん出演されていました。
(そしてウェルズの講習会で教えてくださった先生も俳優として登場されています。)
ジュリエット 金子扶生さん Fumi Kaneko
ティボルト(ジュリエットのいとこ) 平野亮一さん Ryoichi Hirano
ジュリエットの友人 桂千里さん Chisato Katsura
マンドリン・リードダンサー 五十嵐大地さん Daichi Ikarashi
マンドリン・ダンサー 中尾太亮さん Taisuke Nakao
そしてわれらが Damien Lee Stirk 先生!
いろんな楽しみ方があるシネマ、公開期間は短いですが是非劇場に行って親子で楽しんできてください。
『ロミオとジュリエット』は、ただ美しいだけのバレエではありません。
14歳のジュリエットが主役、ストーリーは大人のお話。
今、レッスンを頑張っている子どもたちに、「続ける意味」「その先にある未来」を見せてくれる舞台です。
親子での映画鑑賞が、バレエを「人生の言語」にする第一歩になりますように。
🎟️ ロイヤル・バレエ シネマ上映情報
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