エルムハースト・バレエ・スクール サマースクール報告

イギリスのバレエ学校の中でも
いつも一番最後にサマースクールが開催されている
エルムハースト・バレエ・スクール

Elmhurst Ballet School

優れた寮や学食、シアターを有する施設のため
イギリスのダンス団体などのサマースクールに貸し出ししているためのようです。
今年は7月に「チェケッティ・ソサエティ」のサマースクールが開催されていました。

そんな素敵な学校に到着したのは、
8月12日(日)
前の日にはロンドンに到着し、
コベントガーデンなどを訪れていた
ウェルズツアーの皆さんも
写真で見ていた通りの学校の姿に思わず歓声があがります。

羽田空港から5人が出発。あとの2名とはロンドンで合流です

無事にヒースローに到着!

 

短時間でしたがロンドンの主要な場所をスタッフと一緒に観光

全員集合、レストランでお夕食。プリシアターメニューという 観劇に行く前にさらっといただけるメニューで予約していました。

 

受付で登録を済ませると、
それぞれの寮の部屋へ案内されます。

 

お部屋はロウアースクールの生徒が使うツインと
シャワーとトイレが部屋に着いた上級生用のシングルに分かれます。

窓の外にはバーミンガムの青々とした緑が広がっています。
今年は乾燥した日が多く、
ロンドンの芝生はすっかり黄色くなってしまいましたが、
内陸のバーミンガムでは気温もそこまで上がらず
イングリッシュ・ガーデンにもたっぷりと
雨が注いでいます。

窓の外にはずっとこんな景色が広がります。 馬 羊 牛 羊

 

到着日は午後5時からのウェルカム・ミーティング
パーカー校長先生からは
「今年もバーミンガム・ロイヤル・バレエ団(BRB)から
たくさんの素晴らしい現役ダンサーたちが指導に参加してくれます。
スポンジのように、たくさんのことを吸収してください。
そしてなにより毎日を楽しんで欲しいです。」
というお話がありました。

校長先生とのショット!みんな大感激!

エルムハースト・バレエ・スクールのサマースクールの
大きな特徴のひとつは、
学校教師ではなく、
現役BRBダンサーが指導する、
ということでしょう。

 

上級生のバレエクラスは
BRBのプリンシパル、セリーナ・ギッテンが指導。
レパートリーでは、
ロミジュリからジュリエットのソロを直接指導していました。

Céline Gittens as Juliet (here with Tyrone Singleton as Romeo) in Romeo and Juliet
Photo Andrew Ross

 

パートナリングのレッスンでは
BRBから7名もの男性ダンサーが助っ人に現れ一同騒然!

3人にひとりの男性ダンサーが付くという
気を失いそうな贅沢なひととき(笑)を過ごしました。
校長先生いわく
「リフトで持ち上げてもらった時の生徒さんは
クリスマスとお正月がいっぺんに来たような笑顔」
だったそうです。

ウェルズの生徒さんは「マスクを付けてレッスンしたかった!」らしい、
理由は「イケメン過ぎる顔が間近にあると
恥ずかしくてガン見できないから!」
確かに…。

 

エルムハーストらしさは
マイムのレッスンにも表れます。

BRBの副芸術監督マリオン・テイトや
ダンサーたちが指導するマイム。

最終日の成果発表会で披露してくれたのは、
「眠れる森の美女」からカラボスがそのひとつ。
そう、ピーター・ライト版のあの呪いをかける部分です!
リラの精のマイム指導は見たことがあるけれど、
カラボスは初めて!
いやあ、悪役って楽しいですよね。
習ってみたい!

 

佐久間奈緒さんのカラボス

 

そして、驚いたのは
一番若い14才のクラスのマイム指導が
マクミラン版ジュリエットの
毒薬を飲むシーンだったこと。
そしてこれが皆さん、うまい!

 

もうひとつのマイムは
アシュトン版「リーズの結婚」から
2幕の「もし私が結婚したら」のマイム
音楽を聴いただけで、私が号泣する場面です(笑)
今回も、ちょっとうるうる来ました。
(実は校長先生や周りで観ている人たちも
目頭を押さえてたんです。名シーンですよね。)

マイムを指導されたマリオン・テイト先生からは、
実はマイムを指導するのは、
ステップを教えるのより、難しいんです。
感情を身体で表現したり、
顔を表情を工夫したり。

 

今回は生徒たちに、
キャラクタライゼーション(役作り)という事を念頭に、
その役柄になって感じることを学んでもらいました。
とても良くできたと思います。」
というお話がありました。

 

アシュトンやマクミランに代表される
イギリスバレエの特徴である
演じる」ということを
こんなに若いうちから素晴らしい先生方から学べることは
本当にラッキーだな、と思います。

 

 

これからコンクールや発表会で踊る時には、
きっと今回の役づくりの勉強が生きてくることでしょう。
舞台で踊ることが
もっともっと好きになるかな!

 

そうそう、男子クラスのレパートリーも楽しかったですよ!
今年はなんと、アシュトン版「リーズの結婚」から
シモーヌの「木靴の踊り」
もちろん他にもクラシックのレパートリーも勉強していますが、
舞台(=演じる)、を楽しむという
とても大事な要素を学んだと思います。

 

男子クラスはロミジュリの
喧嘩のシーンもやっていました。
市場で剣で両家が闘う場面です。

発表会での倒れ方はそれぞれが考えたんですって。
男子的にはたまらないんじゃないかと…。
来年あたりは校長先生の現役時代のはまり役
「ドリーム(真夏の夜の夢)」のボトムとかやって欲しいなぁ

 

今年の成果発表会も
それぞれ指導した先生が説明を加えながらの
あっという間の1時間半。
最後は全員でのジャズでフィナーレでした。

 

参加者全員によるフィナーレのあと。公演は撮影禁止です

そんなこんなの盛り沢山で
全身筋肉痛の1週間が終わり
後ろ髪を引かれながら日本へ帰ります。

 

コヴェントガーデンのバレリーナ像前にてツアー全員集合!

夏休みもあと少し。
ダンサーとして、
一回りも二回りも大きくなった夏だと思います。

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