留学生や若いダンス学生のためのメンタルサポートについての記事をシリーズでお伝えする 第1弾。
このシリーズの筆者であるThe Wells スタッフのTomoko は帰国子女で臨床心理士として長く医療機関で働いていた経験もあり、現在子育て中の母でもあります。
日々のサポート業務を通じて学生さんやご家族と接している中で、きっと知っていれば少し楽になることがたくさんあるのよね、という想いからのこの連載。
送り出すご家族も、留学中の学生さんも、将来のことを考えている学生さんの助けになりますように。
ホームシック
留学生の皆さんは、春休みが終わり、最終学期はどのようにお過ごしでしょうか。
日本の皆さんは、新学期が始まってドキドキ、ワクワクで、どのようなことが待ち受けているのか希望に胸が膨らむ時ですね。
新学期は楽しみである一方で、少し不安なこともあるのが常です。
留学は、いつも顔を合わせていた家族から離れ、1人で異国に渡ってバレエを学びに行くのですから、心細い思いをする時もあるでしょう。
人によっては、眠れなくなってしまったり、なんとなく涙がこぼれてしまったり、一人で部屋にとじこもってしまったり、お友達とおしゃべりする気持ちになれなかったり。
中にはお腹の調子がすぐれず食欲がなくなったり、逆に食べ過ぎてしまう人もいます。
このように、新しい生活の中での不安や心細さからくる様々な症状を「ホームシック」と言います。
これまでとは違う環境に置かれるのですから、
新しい環境に慣れるために身体も心も頑張ろうとする時期なのだ、と皆さんが自覚することが大切
です。
私自身も高校生の時にアメリカから帰国してすぐに寮生活に入り、一時期生理が半年ちかく止まってしまった経験があります。今思うとそれがホームシックだったのかなと思います。
ホームシックから抜け出すにはどれくらいの期間がかかるのでしょうか。
そもそもホームシックにかからない人もいますが、ホームシックから抜け出すまでの期間は人によって違います。
まずは困ったことを話せる人があなたの近くにいるかどうかがポイントになります。
家族とはスカイプなどで話すことはできますが、何かあった時にすぐに駆けつけられるのは
近くにいてその国の生活をよく知っているガーディアンさんであったり、学校の先生方、先輩や友人ですね。
この機会に、自分がふだんの生活の中で困ったときに助けてくれる人は誰かな?と考えてみてください。
そんなお助け人が何人か思い浮かぶようであれば、ホームシックは半分解消されたといって良いでしょう。
残りの半分は、時間はかかりますが、どんな小さなことでも親身になって聞いてもらう、自分のリラックス方法を増やすなど、自分がどれくらいリラックスして生活ができるかにかかってきます。
どんな些細なことでも、ちょっと相談できる相手がいると、学校生活も安心して過ごせますね。
皆さん、どうぞ快適な学生生活を送ってくださいね。
私たちThe Wellsのスタッフも、お助け人の一人として皆さんのサポートをしていきますので、今後も何かメンタルヘルスについて聞いてみたいと思うことがありましたら、リクエストしてくださいね。
Tomoko