ピナ・バウシュ:カーネーションーNELKEN

愛について、なにか話して———-

そんな課題を差し出されたら、人はどれだけ長い時間を費やすことができるでしょう。

母の胎内で生を受けてから、愛したり、愛されたり、愛を目撃したり、感じたり、愛について考えたり。

ずっとずっと、私たちは愛に囲まれて生きています。

この作品では、そんな普遍のテーマについて、ピナ・バウシュとウッパタールのダンサーたちが歌い、踊り、語り、演じます。

ピナ・バウシュは、作品を創る時、ダンサーたちに課題を与え、それぞれから生まれてくる感情や記憶、それにまつわる言葉や動きを取り出して、全体を構成していきました。

プログラムに当時の問いが書かれていました。
「カーネーション」リハーサル時の問い/課題より

「あなたの初恋について」
「子どものころ、愛(恋)にどんなイメージをもっていましたか?」
「愛(恋)について、2つの文字を」
「愛(恋)についてどんなイメージをもっていますか?」
「誰かに愛(恋)を強制されたら、どうしますか?」
「きっかけのことば:あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」
「ふたたび、愛(恋)というテーマについて、あと少しだけ」
(公演プログラムから抜粋)

ピナ・バウシュが拾い集めたダンサーたちの「愛」は断片的なセグメントのコラージュとなり、2時間近くの大作になりました。

舞台には無数のピンクや白のカーネーション。
時間とともに、踏み倒されていくのですが、その美しさは最後まで舞台を覆い続けます。

観る側は、たくさんの愛という波が、時間、空間、場所や手段を変化させながら、何度も何度も押し寄せ、引いて行く感覚に身を任せ、楽しみます。

最後にダンサーがひとりずつ、腕を5番のアンオーにして現れ、ダンスを始めた理由を語ります。

彼らに共通する愛は、「ダンス」。

それは、形は違っても、観客にも共通する愛。

観た後は、圧倒的な感動、というよりはむしろ、愛し、愛された、懐かしいようなホッとした余韻が残りました。

(2017年3月16日:さいたま芸術劇場)

【オマケ】
The Wellsでは、3月15日と16日、ロンドンから来日するダンサーで振付家のイゴール・ウルセライとモレーノ・ソリナスの会員限定クリエイティブ・ワークショップを新宿村で開催します。

ロンドン・コンテンポラリー・ダンス・スクール生の卒業制作も手掛けた二人も、課題を与えそれを構成していくプロ。2日間、計4時間です。ダンス経験は不問です。身体表現に興味のある方はどなたでも!

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