The Wellsが手掛けているイギリスバレエ学校への入学オーディションや留学サポート。
今回はその中でも特に知って欲しいのは「セントラル・スクール・オブ・バレエ」なんだってことを、
お伝えしたくて、少し特別にこのブログを書いています。
「留学したいけど、自分はどこに入れるのかな」
「毎日、一生懸命レッスンしているけど、私は何を目標にしているのかな」
「ダンサーになりたい!でもどうしたらいいのか分からない」
そんな皆さんや、
日々サポートしている保護者の皆さんに
読んでいただきたいブログです。
<魅力その1:生まれ変わる>
1年生は基礎、2年生はテクニック、3年生はパフォーマンス
セントラル校の明確な指導カリキュラムは、
全て「全学生をプロのダンサーにするため」に組まれています。
入学したての頃まで持っていた、
「本当はロ〇〇〇バレエスクールに行きたかったのに、、、」や
「自分はもっとうまい、、、」とかいう妄想は、
1年生の半ば頃で打ち砕かれ、
現実と向き合うようになります。
バレエ学校でよくあるのが、
「うまい生徒しかチャンスが与えられない」こと。
残念ながら、これは事実で、それに加えて、
「母国人の生徒が優遇される」ことも、
頻繁に起こります。
でもセントラル校では、自分にもチャンスがある、
そのためにはもっと、もっと努力しなければならないことを知ります。
つまり「本当の自分と向き合い、本物のダンサーを目指す」ようになるのです。
<魅力その2:多様性>
もう聞き飽きたかもしれない「多様性」
でも日本のバレエ学生さんがそれを身に付ける覚悟があるのかどうか、
残念ながら依然わかりません。
バレエ学校を卒業する時点でバレエは上手くて当たり前です。
プロとして仕事を取っていくには、プラスαが必要不可欠です。
セントラル校の芸術監督が実際ヨーロッパ各国の7つの主要バレエ団の芸術監督と話してきて、
「バレエとコンテンポラリーが同等にできなければ採用できない」とはっきり言われてきています。
もちろんプロとして経験を積んで得られるプラスαにはかないませんが、
「ちょっとコンテができる」くらいでは仕事はない、
ということに早く気付いたもん勝ちっていうところでしょうか。
セントラル校では、6(バレエ)対4(コンテ)くらいの割合で、
トレーニングを行っています。
コンテのトレーニングには、テクニックだけでなく、
クリエイティブ、インプロなどもあることは、
もちろんご存知ですね?
セントラル校の就職率の高さも納得の内容です。
<魅力その3:学校を支えるスタッフたち>
バレエ団でも、バレエ教室でも、
ダンサーや教師だけではそれが成り立たないのは同じこと。
バレエ学校では、それを支えるスタッフが
学校の教育機関としての質を左右していると思います。
バレエ専門ではあるけれど、
日本ではまだ高校生という学生たちを預かるイギリスのバレエ学校。
学生たちが心身ともに健康に生活し、厳しいトレーニングに集中するためには、
それを陰で支えるスタッフが重要な任務を負っています。
校長はじめ、学務課、受付、アウトリーチ、プロモーション、フィジオ、学生サポート、経理etc..
セントラル校では、職員室がワンフロアで個室の壁がガラス張り。
そして情報共有の早さは、問題の解決力にも反映されています。
多くの学校が問題を認識していても解決には至らないケースがあることは、日本の学校と同じです。
セントラル校の問題解決力は、日々学生をサポートしている私たちの安心感にも繋がっています。
<魅力その4:バレエ・セントラルと卒業ソロ>
プロのダンサーに不可欠なのが「コミュニケーション能力」
ダンサーなのに?って思ったあなたは、まだまだ勉強不足。
特に振付家との意思疎通ができなければ、
海外でプロダンサーとして働くのはとても難しいでしょう。
また舞台を続ける健康管理能力や、
自分への問題提起と分析、解決方法の模索など。
卒業ソロでは、ひとつの作品へのアプローチ方法を勉強しますが、
これが身に付いているかいないかで、
プロになってからの成長が大きく左右されると言っても過言はないでしょう。
日本でコンクールのためにしているソロの練習とは、内容が全く異なります。
ただ「踊る」だけではない「プロの必須項目」を学生のうちに身に付けるように指導されます。
だからこそ、バレエ・セントラルを経験した学生が、
世界各国のバレエ団芸術監督から「即戦力」と評価されるのでしょう。
<魅力その5:なんてったってBA>
クラシック・バレエで最終学年修了時にBA(大学士)の資格が取得できるのは、
イギリスではロイヤル・バレエ・スクールとセントラル校の2校のみ。
以前は「ダンサーキャリアが終わってから生きてくる資格」として、
「国際人になる」ことの魅力を伝えてきましたが、
2021年から導入された、Grads Visa制度で、BA以上を取得した外国人が、
卒業後、2年間イギリスで働く、または就職活動をするためのビザを取得できるようになり、
その魅力は破壊的な力を発揮しています。
イギリスの多くのバレエ団は、
外国人のビザをスポンサーすることができません。
ロイヤル・バレエ団に次ぐ規模を持つイングリッシュ・ナショナル・バレエ団でさえ、
自力ではできないほど、ビザのスポンサーは政府から多額の資金負担を要求されます。
学校を卒業したての未知数のダンサーには、
なかなかオファーできないことも理解できますね。
これまで多くの才能ある若いダンサーが、
泣く泣くイギリスの地を離れて行ったことを見てきた私たちにとっても、
これほどの朗報はありませんでした。
これからも更に多くの卒業生が、
イギリスで活躍する姿を見ることができるでしょう。
<番外編>
挙げればキリがないセントラル校の魅力ですが、
最後にちょっと良い話を。
卒業式の日、芸術監督に
「実はダンサーではなくて舞台技術者としてバレエに関わっていきたい」と打ち明けた学生がいました。
(バレエも凄くうまい卒業生です)
セントラル校は「プロのダンサーを育てる学校」といつも伝えているので、
少し遠慮がちに話した学生に向かって、芸術監督は、満面の笑みでこう言いました。
「それは素晴らしいことだわ!
バレエ・セントラルで舞台技術者としての研鑽も積めばいいわね!
いつでも待ってるから、連絡してね。」
その場にいた私も嬉しくなるような、
心からの言葉でした。
「個性を大切に育む」
バレエ学校ではなかなか難しいにも関わらず、
競争の激しい業界に長くいた教育者ならではの言葉ですね。
学生たちの努力している姿を近くで見ている私たちも、
カンパニーへの就職率だけに捕らわれないで欲しいと、
少し矛盾はするのですが、
思ったりもしています。
*セントラル・スクール・オブ・バレエ日本オーディション
2022年11月3日(大阪)、5-6日(東京)
詳しくはThe Wellsのウェブサイトから。