バレエ団への入団オーディション(その2)
~スケジュール管理と優先順位~
針の穴を通るようなバレエ団の入団オーディション。そのわずかなチャンスに挑戦するために、様々な準備が必要なことは、前回のブログでご紹介しました。
それでは、いざオーディションとなった時、何が一番大変なのでしょう。
航空券やホテルの手配?知らない土地での会場までの経路の確認?バレエだけじゃない、たくさんの予備知識とリサーチ能力がモノをいうのです。
学校が紹介してくれない!コネクションがない!なんて泣き言を言っている場合ではなく、すべてにおいて自分から動かないと何も始まりません。
そして何より自分のスケジュール管理は最優先なのですが、そこで究極の選択を迫られることになります。
卒業生の先輩からのレポートです。
【究極の選択編】
私がオーディションをする上で最も大変だと感じたことは、バレエ・セントラル(学校のイギリスツアー公演)のリハーサルとオーディションの両立です。 プロのカンパニーと契約を結ぶことは、実力に加え運やタイミング、相性、ビザが揃って初めて実現する、奇跡のようなものだと、私はオーディション経験を通して思いました。 しかし、オーディションをしないことにはそのわずかな可能性もゼロになってしまうわけで、たくさんのダンサーがその奇跡にかけてオーディション会場に足を運んでくるのだと思います。 私はオーディションのために学校を休まなければいけないことがたくさんありました。 それでも途中で気がついたのは、学校を休んでリハーサルに出ないということは、後で休んだ分、追いつくための努力をしなければならないのと、休んだことで自分が役につけなかったとしてもそれは自己責任だということです。 オーディションとリハーサルをどのくらいの比で優先させるかは、自分で決めないと後で後悔することになります。 オーディションで結果的に契約に結びつかなかったとしても、私はひとつひとつのオーディションがとてもためになった、貴重な経験だったと感じています。 色々な人に出会い、知り合いになり、お互い情報交換したり、またプロの方と親しくなったならばその後も色々アドバイスをいただけて、オーディションの回数を重ねるごとに次第に手応えを覚えるようになりました。
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実際にスケジュールを組んでいくと、複数のオーディションが重なってしまったり、学校のイベントと重なってみたり、それぞれの時点で様々な優先順位をつけ、最善と思える選択をしていくことになります。
常に自分の責任で優先順位を決めて、ひとつひとつのオーディションが貴重な経験となって自分の中に蓄積されていくことに気付いた彼女の将来が、本当に楽しみです!
彼女と異なり、第3学年でのバレエ・セントラルの舞台経験を最優先にし、オーディションは卒業してからに集中する方法を選んだ卒業生たちもいます。
卒業してからすぐにカンパニーへ入団することが、全てなのでしょうか?
海外留学をしたから、海外のバレエ団に入団しなければいけないのでしょうか?
これは「なぜ海外のバレエ学校へ留学するのか?」という、ウェルズの考え方にもつながりますので、続きはまた改めて。