2022年夏の学校公演レポート(セントラル・スクール・オブ・バレエ編)

今年6月に念願の新校舎へ移転を果たしたセントラル・スクール・オブ・バレエ
ウェルズの日本スタッフも3年ぶりに学校公演と卒業式に行ってきました💛

入学時よりサポートしている生徒さんたちが、
1年のトレーニングの成果を舞台で見せてくださるのは、
心から嬉しい思いでいっぱいです。

2022年度卒業生と。 みんな頑張った!

<卒業式>
そして、卒業式は3年間の色々な出来事や感情が思い出され、
涙なくしては参加できないのですが、
特に今年は過去2年間のコロナと戦った学年なので、
感慨はひとしおです。

セントラル校の特徴はその多様性
今や世界中のバレエ団で必須とされる
ダンスジャンルの多様性(バレエ/コンテ/ジャズなど)だけでなく、
イギリス、イタリア、フランス、アメリカ、そして日本
ロンドンの多様性を受け入れる文化がそのまま凝縮されています。

主賓の挨拶はスコットランド・バレエ団のクリストファー・ハンプソン芸術監督。「コロナを乗り越えた素晴らしい世代。自信を持って進んで欲しい」と激励されました。


芸術監督のケイト・コイン氏が語る
「バレエとコンテがレベルで踊れなければ、ヨーロッパでの就職は難しいでしょう」
という言葉にも、「プロのダンサーを育てる」教育機関であるセントラル校のポリシーが反映されています。

<学校公演>

学校公演の演目も、その教育内容が反映されたものでした。
他校の華やかな舞台に比較して、いわゆるチュチュのバレエが少ないと感じる部分もありましたが、
外部から招聘した振付家による作品の抜粋や、
直接生徒たちに振り付けた作品など、
現在のダンス業界を映しだす、大変見応えのあるプログラムになっていました。
また参加する生徒全員にスポットが当たるように工夫されており、
見た目の華やかさに捕らわれない将来を見据えた骨のある作品群でした。

先輩方の卒業式には在校生も着飾って出席します(写真は2年生)

<卒業ソロ>

卒業式では、3年生一人ずつのソロが披露されます。
これはBA(学位)コースの卒論の実技科目として評価の対象となっているため、
セントラル校ならではの楽しみです。

生徒たちは担任と選んだソロについて、
時間をかけてリサーチし、論文を書き、同時に踊りを仕上げます。
ひとつのソロについて、深くリサーチする時間を持つことは、
将来、プロのダンサーとして関わる作品へのアプローチを、
学生時代に学ぶことに繋がります。
これこそが、セントラル校の就職率の高さと多様性の裏付けとなっているものと理解することができます。

コーチングには、演目によって様々な外部のゲスト講師が招聘されますが、
ロイヤル・バレエ団からはスティーブン・マクレーや、マリアネラ・ヌニェス、ローレン・カスバートソンら
生徒への個人レッスンに招かれました。

2022年度日本人が選んだ卒業ソロ:
「白鳥の湖」からジークフリートのソロ(リアム・スカーレット版)
「海賊」からギュリナーラのソロ(ジョセフ・マツィラー/プティパ版)
「パキータ」のソロ(プティパ版)
「ダイアナ」のソロ(ワガノワ版)
「Dancers at Gathering」(ジェローム・ロビンス振付)
「エスメラルダ」のソロ(プティパ版)
「In the Middle」(ウィリアム・フォーサイス振付)


卒業ソロは、入学オーディション時から見ている私たちにとって、
彼らが選ぶソロに大きな成長を感じ、
才能が開花していく様子に感動する瞬間です。

その他のソロには、マッツ・エク、オーギュスト、ウィールドン、マシュー・ボーン、ウェイン・マクレガー、ラトマンスキーなど多岐にわたり、そのコーチングには、多くのプロフェッショナルたちが招かれます。

こんな学校、他にないなとため息をつきながら岐路についた夏の夜でした。

音楽なくしてバレエなし。音楽監督のフィリップ・フィーニー夫妻とも3年ぶりの再会。日本オーディションにはご夫婦揃って来日されます。



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