2021年11月6日・7日の2日間、
東京目黒区のノアスタジオ都立大にて
2年ぶりとなる「オーディション・インサイト2022」が開催されました。
初日の6日は、模擬オーディション形式の講習会。
初日の6日は元ロイヤル・バレエ・スクール(ホワイトロッジ)校長のダイアン・ヴァン・スクーア先生が試験官役となり、
英国ISTD認定スクール The Ballet Garden校長の鶴谷美穂先生によるレッスンの模擬オーディション。
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2日目の7日は、ヴァン・スクーア先生がオンラインで指導され、
日本のスタジオで鶴谷先生が通訳とアシスタントをしてくださいました。
そして2日間ともに、瀬戸川舞先生の素晴らしい伴奏。
ダイアン先生は、南アフリカのご自宅からですが
まるで日本のスタジオにいらしているかのような臨場感。
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レッスンの最初には
「バレエ学校のオーディションでは、完成された生徒ではなく可能性のある生徒を探しています。
皆さんの音楽性と踊ることが大好きという気持ちを見せてください」
と今日の目標を皆さんにお話しされました。
日本のスタジオからは固定カメラ2台
移動カメラ1台の画像を先生のご自宅のモニターに送り
細かいところまで、360度から参加者全員を見ていただいています。
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2日目は初日に鶴谷先生から注意されたことを
生徒さんたちがちゃんと直そうとする姿勢がはっきりと見えます。
実はこれが講習会形式のオーディションの場合はとても大切。
「可能性のあるダンサー」ということですね。
バレエ学校は「教育で伸びる」生徒さんを探しているのです。
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昨日一人ずつをじっくり審査をされていたダイアン先生が
その生徒さんが今できる範囲で一番美しいラインを生み出すアドバイスと
これから直したほうがもっと良くなるポイントを一人ずつに指導されると
「魔法がかかったように」美しくなってきます。
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プリエが左右対称になるように。
手の位置の調整。
つま先の伸ばし方。
特別なことを要求しているわけでもなく
生徒さんに無理なことをさせているわけではないのに
「今できること」が、昨日より格段に美しくなっています。
きっと生徒さんたちも言葉の壁を越えた集中力で理解をされているのですね。
このインサイトを受けた後に撮影をするポーズ写真が段違いに美しくなるのも納得。
(今年は、鶴谷先生のご指導で11月28日に開催予定)
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バレエ学校の指導を長くされ、また多くの学校のカリキュラムを作成されている
長年のご経験からのダイアン先生の視点とアドバイスは的確です。
外部の講習会を受けるメリットの一つとしてよく言われることですし
私たちのブログでも何度か書いていることですが
スタジオの先生が日々おっしゃっている内容も
いつもと違う場所で、違う仲間といるときに、違う先生から言われると
「はっ!これがいつも言われていることなんだ!」と生徒さんが気づくようです。
「いつもスタジオで耳にタコができているくらい同じことを言い続けているのに!!」
という先生のお声をよくお聞きします。
ですよね・・・
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こんな機会を有効に使っていただくのも、若い世代には大切なこと。
2日目のスタジオからは 生徒さんたちが集中するあまりなのでしょうか
「ダンサーさんたち!せっかく美しい音楽で踊れるのだからもっと音楽を聞いて!」
「呼吸して!」「音の使い方をよく考えて!」
という言葉が何度も聞こえてきました。
最後に
「皆さんのスタジオに帰ったら、テクニックを磨くことも忘れないでください。
ビートとジャンプとターン、そして美しいアラベスクのラインを出せるようにすることを練習してください。」
というアドバイスも。
この2日間の経験がきっかけになって
皆さんが次のチャンスをつかんでくださることを楽しみにしています。
追って、ダイアン先生からの個別アドバイスシートもお届けをしました。
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6000マイル離れたご自宅で早朝からご指導くださったダイアン先生。
ご多忙なスケジュールを縫ってサポートしてくださった鶴谷先生。
公演前のお忙しい中で伴奏をしてくださった瀬戸川先生。
いつも安定の素晴らしいカメラワークとオンライン配信をしてくださるユリシスさん。
そしてコロナ禍で状況が見えない中でお申込みいただき
体調を整えてご参加くださった生徒さんと保護者の皆様。
ありがとうございました。
来年は ダイアン先生の来日が叶うように願っています。
–—アルバータ・バレエ・スクール サマースクールスカラシップの発表—
選考の結果、佐藤凛(Rin Sato)さんが受賞されました。 おめでとうございます。
<内容>
アルバータ・バレエ・スクールのサマースクール授業料全額免除
期間:2022年6月27日~7月15日
場所:カルガリー/カナダ