8月29日、オンライン・プログラム「英国バレエ留学~成功へのステップ~全10回」の第4回「元ロイヤル・バレエ・スクール校長が語る:オーディションに備える」が開催されました。
イベント事務局が、当日の様子を振り返ります。
今回のゲストは、これまで多くのバレエ学校やオーディションの審査員として、そして現在も指導者として活躍されている、英国ロイヤル・バレエ・スクール元校長のダイアン・ヴァン・スクーア先生です。
ザ・ウェルズの「オーディション・インサイト」シリーズの講習会と撮影会でもご指導いただき、修了した生徒からは多くの合格者を出してきました。
元審査官が伝えるオーディション合格のポイント
日本で募集したバレエ留学やオーディションに関する質問は、事前にザ・ウェルズ側で英語に翻訳してダイアン先生にお渡ししています。ダイアン先生にお答えいただいた質問の中からいくつかご紹介いたします。
- 海外有名バレエ学校はどんな生徒を求めているのでしょうか?
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どの学校も才能のあるダンサー、そして踊ることが好きな生徒さんを探しています。
ダンスのトレーニングに集中できる素質や、バレエはパフォーミング・アート(舞台芸術)ですので、表現するための身体能力(体型からつま先まで)、運動神経、柔軟性なども大切です。
- 願書やポーズ写真そして紹介状など準備の中で気をつける点
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「願書については、正確に間違いなく記入し、是非プロのアドバイスを受けてください。
ポーズ写真は、プロのフォトグラファーによる撮影をおすすめします。
彼らは、ポーズや背景、照明などオーディション写真用のクオリティで撮影してくれます。さらに、必ず「正しい形の美しいアラベスクを理解した」先生に指導していただきながら撮影することが重要です。
ビデオ撮影も学校が決めたエクササイズを撮影する必要があります。皆さんの一番良いところを見せるビデオです。広いスタジオやライブのピアニストも準備も欠かせません。
大切なのは、願書やポーズ写真・ビデオなどが、学校が皆さんの将来を決める、つまり入学を決定するための重要な判断材料であるということを、よくご理解いただくことです。ここを忘れないでください。
さらに、ダイアン先生からビデオ撮影に大事なプラスαのアドバイスもいただきました。
- オーディションクラス中で、気をつけることを教えてください
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服装・身だしなみ・態度など、オーディションのための案内をよく読み準備すること。特に髪型は、クラシックバレエの学校ですので美しく整えるようにしてください。
また、マナーも大事です。他のダンサーへの気遣い、他のグループがエクササイズしている時も常に見られているということを意識してください。
それから自信を持ってパフォーマンスをすること。オーディションはコンクールではありません。自分の良いところを見せることが大事になります。
バレエクラスでは間違いや失敗をしても大丈夫です。バレエ学校が探しているのは完璧にできる生徒ではありません。学校はみなさんの「将来の可能性」というものを探しています。自分たちが訓練してプロのダンサーにする、という前提で皆さんを見ているのです。
その他にも、オーディションに関して、服装やシューズ、海外へ行くときの持ち物や食事にいたるまで、きめ細かなアドバイスをがありました。さらにオーディション当日の流れや審査のポイントにも言及し、最後にダイアン先生から大切なメッセージもいただき、参加者のみなさんにとって収穫の多い内容になったのではないでしょうか。
先生からお話があったように、ザ・ウェルズでは英国バレエ・ダンス学校への出願サポートも行っていますので、ポーズ写真撮影会などもぜひご利用ください。
最後に、当日の通訳と進行を担当したレゲットからのコメントです。
現在、ダイアン先生が長期滞在していらっしゃるのは日本から遠く離れた南アフリカです。今回初めてご自宅からの中継でしたが、どこにいても先生の生徒たちへの真摯な姿勢や、日本の生徒さんたちへの深い愛情が伝わってきました。
決して身体的にはクラシックバレエに向いているとは言えない私たち日本人のもつ、真面目さや素直な心を忘れずに、先生の言葉のひとうつひとつに耳を傾けていただければ嬉しいです。
そして11月6日~7日のオーディション・インサイトでは、ダイアン先生からのオーディションへ向けた個別のフィードバックもいただけます。ぜひ皆さんのご参加をお待ちしています。
その他、詳しい内容は、ぜひアーカイブをご覧ください。
この記事の内容はアーカイブ動画でご覧いただくことができます。
ダイアン先生に指導を受けるチャンス
ダイアン・ヴァン・スクーア先生はザ・ウェルズの「オーディション・インサイト」シリーズの講師としてもご指導いただいています。2021年は11/13,14に開催。ダイアン先生によるオンライン模擬審査や2日目は実践指導と鶴谷美穂先生によるスタジオ指導のハイブリッド構成です。
今年はロイヤル・バレエ・スクールの日本オーディションもThe Wellsと同様に、審査官たちが東京で行われるオーディションクラスをライブ配信された映像を見て審査するオンライン形式で行われることに決定。このオーディション・インサイトは本番前に経験を積んで自分自身への理解を深める絶好のチャンスです!
また、例年あわせて行っていたポーズ写真撮影会を2021年は11/28に開催いたします。ポーズ指導はオーディション・インサイトでスタジオ指導を担当される鶴谷美穂先生です。