新型コロナウィルス感染拡大の影響で、
今年のバレエ団やダンスカンパニーへの就職は
どうなっているんだろう。。。と心配されている方も多いと思います。
コロナであろうがなかろうが、
激戦であることは、今年に限ったことではなく、
各学校の3年生はオーディション用の写真撮影や
ビデオ撮影の準備に余念がありません。
今年は海外での渡航制限が厳しく、
ほとんどのカンパニーが
オンラインでのオーディションを予定していることでしょう。
多くのカンパニーは例年、オーディションに関する発表は、
クリスマス後に告知しますが、既に発表されているものもあります。
今日はエルムハースト校を例に取って、
イギリスのバレエ学校のオーディション準備についてご紹介します。
<Employment Plan>
エルムハースト校では、Employment Plan(就職計画)と銘打って、
幾重にも重なった就職活動への支援を行っています。
バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の「くるみ割り人形」公演出演のための
リハーサルが続く中、スケジュールを細かく組んで、準備を進めて行きます。特に、履歴書、写真、ビデオといったオーディション用のポートフォリオは、
希望するカンパニーの芸術監督に送付され、最初のコンタクトとなるので、
その出来栄えは大変重要です。*メント―制:3年生にはそれぞれにメントー(個別アドバイザー)がつき、
オーディション活動に関する様々なサポートを提供していきます。
また定期的に個人面談を行い、今年度は特に精神的なサポートも実施していきます。*オーディション用CV:ダンサーの履歴書(CV)は、一般職と大きく異なります。
そのカンパニーオーディション出願用の履歴書作成方法を細かく指導します。*オーディション用写真撮影:ロイヤル・バレエ団他、著名なカンパニーの舞台や広告用写真を手掛ける、ヨハン・パーション氏が、学生の魅力を最大限に引き出す写真を撮影します。
*オーディション用ビデオ撮影:クラシックバレエソロ、コンテンポラリーダンス、またクラスレッスンのビデオを、プロカメラマンによって撮影します。
*模擬オーディション:バーミンガム・ロイヤル・バレエ団のバレエ・ミストレス、マリアン・テイト氏他のスタッフによる、クラシックバレエの模擬オーディションを行います。学生はひとりずつフィードバックを受け、内容は記録されて本人が見ることもできます。客観的に自分のオーディションクラスを見る機会は、実践の準備に大変効果があります。
*コンテンポラリー・ダンス・カンパニー模擬オーディション(デジタル):オンライン(Zoom)によるコンテンポラリーダンスカンパニー向けオーディションの模擬体験を、スタジオ・ウェイン・マクレガーにご協力いただき実施します。(マクレガー氏はエルムハースト校の理事長です)
*ゲストスピーカー:外部から卒業生などゲストスピーカーを招聘し、卒業後から現在に至るまでの経験を語ってもらいます。学生自身のダンサー以外も含むキャリアパスについて考える機会を作ります。中には自ら起業するなどして副業を持ちつつ、ダンサーとしての生計を立てている例もあり、そのような実例も紹介していきます。
いかがでしたか?
もちろんエルムハースト校だけでなく、
それぞれのバレエ学校が独自のコネクションや
それまでの経験を生かして、
3年生の就職に向けた活動をフルにバックアップしています。
時折、学校から届く
オーディション写真には、
その技術力の高さと、プロフェッショナリズムに
いつも感動するウェルズです。