イギリスのバレエ学校の進級判定には、
座学のエッセイ提出のほかに、
1年間に1~2回のアセスメント(実技試験)があります。
今回はセントラル校で、
1年生のコンテンポラリーダンス、
そしてバレエのアセスメントクラス(試験クラス)を拝見しました。
殆どの日本からの留学生は、
渡英前にはあまりコンテンポラリーダンスの経験がありません。
そのため、ついつい苦手意識があるようですが、
セントラルの1年生はリアン・キング先生のご指導で、
9月からの3ヵ月弱でグレアムベースのエクササイズをとても良く習得していました。
1年生のクラスを見ていつも思うのは、
バレエでもコンテでも、「正しい基礎」を身体に叩き込んでしまうことが、
いかに大切かということ。
自由に踊っているように見えるコンテでも、
身体の使い方には明確なロジックがあることは、
1年生の基礎クラスを見ているとよく分かります。
何のためにこのエクササイズをしているのか、
そして身体の使い方に関するロジックを頭で理解するだけでなく、
身体に叩き込む1年間です。
バレエでも、コンテでも、
そうした確固たる基礎の上にこそ、
2年生で素晴らしいテクニック、
そしてクリエイティブが可能になってきます。
バレエ学校に行って3年間の専門教育を受ける大きな理由のひとつが
この積み重ねの教育にあります。
ラッキーなことに、今回のアセスメントクラスのピアニストは
フィーニー先生でした。
エクササイズをしているのに、
パフォーマンスを見ているようです。
身体を動かす力のある音楽ですね。
アセスメントクラスには、
他の学年のコンテンポラリーダンス教師2名、
主任教師のエリア・ルヤンド先生が並び、
3名それぞれが1時間のクラス時間内に審査していきます。
審査教師のほかには、
バレエ教師、フィジオ、そしてアカデミックの先生たちも
自由に見学できるようになっています。
バレエのアセスメントクラスでも同様、
他の分野や学年の先生方が、
生徒の日頃の努力の成果を見にいらっしゃるのは
とても嬉しいことですね!
その他、2年生のバレエアセスメントクラス、
3年生のPDDクラスを見学しました。
長くて寒い冬に向かっていくロンドンですが、
サポート生たちの真剣な眼差しと、
踊りに対する貪欲な探求心、
怪我に立ち向かう強い心に、
胸が熱くなる3日間でした。
この校舎を訪れるのも、
今回が最後になります。
次はパリス・ガーデン新校舎のオープニングですね!(ワクワク)