現役イギリス・バレエ留学生に聞く!「コンテ、やっといた方がいいよ!」Vol.4

「創作?即興?自分を表現するってどうやるの???」

さて、コンテンポラリー・ダンスの勉強を始めて驚くのはテクニックだけではありません。そこには必ず「創作(Composition)」や「即興(Improvisation)」と呼ばれる「クリエイティブ・セッション」の壁が立ちはだかります。

今バレエを含むダンスを勉強している方の多くは、小さい頃、音楽が鳴ると自由に身体を動かしていた、または自分で歌を歌いながら踊っていたという経験をお持ちでしょう。元来ダンスというのは私たち人間のDNAに太古から脈々と受け継がれているので、ダンスと関わりない生活をしている方の中にもそういった経験をお持ちの方がほとんどだと思います。

そんな人間の本能とも言えるダンスを、もう少し芸術として極めてきたのがコンテンポラリー・ダンスです。そのため、コンテンポラリー・ダンサーの中には、ストリート・ダンス出身、インド舞踊出身、日本舞踊出身やその他民族舞踊の基礎トレーニングを積んだ方も少なくありません。現在のコンテンポラリー・ダンスのトレーニングのひとつとして、「創作」や「即興」がありますが、そう考えると、先ほど「壁」とは言いましたが、自分の考えや感情を「動き」に代えることは、それほど難しいものではないように聞こえてきますね。

「創作」や「即興」のクラスでは、殆どが「テーマ」や「タスク(課題)」が与えられます。「テーマ」は、何かの感情、物語、音楽、時には有名な「絵画(対象のエッセンスを取り出した抽象画であることが多いのですが)」などになることが多く、また「タスク」というのは、ムーブメントや図形など、ある課題を使用することをきまりにして、ダンスを創作していくことになります。

また「即興」の中には「コンタクト・インプロバイゼーション」と呼ばれる方法もあり、二人またはそれ以上のグループが、常に体の一部を触れ合った状態で、ムーブメントを作っていくトレーニングです。相手とムーブメントを通して会話していくことになるのですが、その時にテーマやタスクがあると、とても面白い作品が出来上がっていきます。こうして新しく作り上げたムーブメントのフラグメント(断片)は、更に長い「作品」を創作していく際に、組み込まれていきます。

 

長々と書いてきましたが「創作」や「即興」のトレーニングで、一番大切なのは、「クリエイティビティやオリジナリティ=創造性や独創性」を育てることです。

自分らしい、または自分でも気づかなかった自分を発見する、そんなトレーニングでもあるのです。バレエで同じヴァリエーションを踊っていても、自分らしさが光っているダンサーは、思わず引き込まれますね!そんな自分らしさを見つけるためにも、コンテンポラリー・ダンスは良いきっかけになるでしょう。

2015Shinjukumura_WS Day1_R
(2015年開催のワークショップ風景より)

 

さて、今日はこれから留学しようと考えている日本のバレエ学生さんたちへ、現役イギリス留学生からのメッセージです。

 

 問)留学前にコンテについて準備した方が良いと思う内容

*バレエしかやったことがないと、先に述べたように、馴染まない種類の動きが出てきたときにびっくりしてしまうことがあります。特にバレエとは異なる体の重心で踊ること、また床と踊ること(床に手をついたり、床の上を転がったり)を、コンテンポラリーのテクニックやレパートリーのクラスを通して体験しておくことはとてもためになると思います。(3年生)
*留学する前までテンポラリーダンスについてほとんど無知だったので壁にぶつかりました。でもそれは公演を見たり、動画を見たりして勉強することで乗り越えられたので、事前に準備したほうがいいと思います。私は留学前の夏にLee Smikle先生による講習会に参加しました。即興でなにか作って披露しあうのは、初めは戸惑い難しいなと感じましたが、太鼓による音楽はすごく新鮮で、身体の仕組みに沿った自然な動きが基本となっていて初心者の私にとって楽しい講習会でした。(1年生)
*公演を観て、その公演の振り付けを勉強しています。その公演の振り付けで良いなと思った動きを頭に入れておくことで、振り付けのクラスの時に頭に入れてあった振りを少しアレンジすることができたり、参考にすることができるので公演を観ることが大事だと思います。(1年生)
*私は色々なコンテの作品を動画で見ています。いろんな作品から表現の仕方、振付者、テクニック、音の使い方などたくさん学ぶことができます。バレエ学校は、自分で振付る授業もあります。少しでもいいから自分なりに振り付けを考えてみるのも良いと思います。(1年生)
*ロンドンではコンテンポラリー・ダンスの公演がバレエよりも多いので、時々観にいっています。また動画も観たりして、その時いいなと思った振りや音楽を振付の授業で使います。自分流にアレンジしてばかりでしたが、最近音楽から全く自分で振付を考えることも段々面白くなってきました。なんでも思い付いたらまず身体を動かしてみています。(2年生)

 

第3回英国コンテンポラリー・ダンス・サマー・インテンシヴ2017
日英ダンス協会と共催
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海外バレエ留学やカンパニーのオーディション合格必勝法を、元ロイヤルバレエ校長のダイアン・ヴァン・スクーア先生が伝授する講習会「オーディション・インサイト2018」。好評につき今年も開催いたします。昨年受講生はロイヤルバレエやワガノアバレエなどにも合格しています。