英国をはじめとした海外のバレエ学校に興味を持っている生徒さんや保護者の皆さんから、よくご質問いただくのは「サマースクール」に関することです。The Wellsでも現地での様子などを発信していますが、お話を伺っていると「行きたい(行かせたい)けれど、サマースクールはコンクールに出ないとダメですよね」というお声を聞くことがあります。
ここでは「行きたい学校や国」を選んで参加する方法について紹介します。
サマースクールへの参加するための3つの方法
バレエ学校のサマースクールに参加する方法は大きく3つに分けられます
- コンクールなどのイベントで参加許可やスカラシップをもらう
- 学校の募集要項に従って直接出願する
- 公式講習会やオーディションに参加する
コンクールなどについては、すでにチャレンジされている方も多いことと思います。ただ、もしスカラシップを手にすることができたとしても、自分が望んだ学校や国ではないことがあるのも現実です。
私たちThe Wellsはイギリスのバレエ学校を専門としていますが、
英国のロイヤル・スタイルのバレエが大好きなので
クラシック以外にも幅広く学べると思った
※セントラル・スクール・オブ・バレエ参加者アンケートより
などといった行きたい学校や国が決まっている方々に、直接出願や日本公式イベントへの参加のサポートや申込手続きを行っています。

学校に直接出願する
「サマースクールの基礎知識」の中でも触れていますが、希望する学校のWEBサイトなどから募集要項を確認し、必要書類などを用意して出願する方法は最も基本的な方法です。バレエ学校に限らずさまざまな「受験」のシーンでも行われています。
イギリスの場合は、サマースクールに関する要項が発表されるのは10月からにかけてが主流。人気の高いロイヤル・バレエ・スクールは他校よりも早めに発表になることが多いので、秋になってきたらまめにチェックすることをおすすめします。
願書の締切やその他必要なもの(ポーズ写真など)について確認して用意しておいてください。
期間中にフォームが公開され、オンラインでの提出が主となっています。
※締切日時は現地日時となるため、時差にもご注意ください。
手続きを確認して支払いをします。
その後は必要に応じてメールでやりとりがある場合もあります。
メールで通知が来ることが一般的です。内容確認後、必要な手続きを進めます。
ロイヤル・バレエ・スクールやイングリッシュ・ナショナル・バレエ・スクールなども10月から募集開始しています!
The Wellsでは、イギリス各校について願書作成や必要要件の確認、学校とのメールのやりとりから合格受諾の回答、またはウェイティングリストについての回答などを含む出願サポートも提供しています。自動翻訳では伝わらない部分や、お忙しい保護者の方からも支持されています。
※要項発表後、準備が整った学校から受付しております。
公式講習会やオーディションに参加する
もし、気になる学校が日本で開催される学校公式講習会やオーディションを開催している場合は、参加者に対してサマースクールについての審査やスカラシップ授与が行われていることが多いので内容は要確認です。
コンクールでの一発勝負やポーズ写真の出来次第ではなく、講習会形式でレッスンを通して自分の可能性を見ていただけるというのもポイントです。
イギリスの学校例をあげてみます。(2025年10月現在)
11/13福岡, 11/15-16東京,11/18大阪 (※2025年情報)開催の講習会またはオーディションクラス参加者について、希望者には書類作成不要&無料でサマースクール審査を実施。優秀者にはスカラシップあり。
※東京会場の講習会クラスは1日参加OK。複数会場やクラスの参加も可能です!
▽ 詳しくは学校ガイドで
12/14東京開催の講習会&オーディションクラス参加者の中から、希望者にサマースクールスカラシップ審査あり。
※ランベール校のサマースクール出願は審査なしの先着順。個性的で世界中から人気のプログラムです。
▽ 詳しくは学校ガイドで
2026年1月開催のエルムハースト・バレエ・スクールについてはスカラシップ審査のみで講習会中にサマースクールの審査は行われませんが、参加者特典として ポーズ写真の提出が不要になる、結果が早くわかる、講習会参加者用出願サポートを提供しています。
バレエを学ぶだけじゃない留学生活
皆さんがサマースクールに興味を持つ理由は何でしょう。
興味のあるバレエスタイルを深く学んだり、世界中から集まる仲間と交流したり、保護者の方と離れての海外生活を体験したり、海外のサマースクールはたくさんの刺激をうける成長の機会です。
もちろん参加するクラスの内容や種類などを知ることは学校選びの大切なポイント。クラスの様子やカリキュラムなどは多くの学校のWEBサイトやSNS、YouTubeなどで見ることができます。
ただ、期間中はサマースクールの数週間とはいえそこに滞在して生活することになります。滞在設備や周囲の環境も気になるところ。
イギリスを例にとれば、続く円安に加え物価も高く、正直申し上げるとサマースクール費用も他国と比較して、決して安くはありません 。それでも毎年目指す方が多いのには
- 英国ならではのロイヤルスタイルバレエ
- 英語の環境に浸れる
- さまざまな国籍の仲間と交流できる
- 文化的な資産や施設が多く歴史を感じることができる(特にロンドン)
などの理由が挙げられます。私たちWellsももちろんイギリスが大好きです。
バレエを学ぶことは第一の目的ですが、サマースクールで得られる経験には下記のような点もあります。
- 長期留学を検討する上での海外生活やレッスン体験
- バレエ学校の教育や生活を体験する
- 海外で自分たちが「少数派」になる環境で違いを知る
海外で何かを学ぶことは初めてという生徒さんも多いと思います。クラスに参加している時間以外もすべてが新しく貴重な体験になることは間違いありません。たった数週間であっても「しっかりした」「考え方が変わった」など保護者の方もびっくりされるような成長を見せることもあります。もちろんそういった体験は、どんな国や街、環境や仲間と過ごすかによってそれぞれ違いのあるものになるでしょう。
イギリスは人種、宗教、生活習慣が異なる人々が共生するマルチカルチャー社会であると同時に、さまざまなジャンルの芸術が街にもあふれています。The Wellsでは学校で過ごす以外の時間からもたくさんの刺激を感じてもらえるように、スタッフ同行(環境によって同宿)で観光にとどまらない、ロンドンで暮らすような体験も交えたサマースクールツアーも開催しています。
※写真は2025 セントラル・スクール・オブ・バレエ ツアーの様子より





イギリスでよかったと思う点
結局イギリスのおすすめのようになってしまいましたが・・・せっかくの機会なので、過去に長期留学を経験した卒業生アンケートから「イギリスでよかったと思う点」を挙げておきます。
- インターナショナルな文化があるので、生徒も様々な国から来ていて新しい経験や考え方を持てる
- 世界トップレベルの芸術に身近に触れられる
- 生活しているだけで感性が豊かになった気がします
- 何度でも行きたい大好きな国
- 常日頃から様々な価値観に触れる機会が多くあり、刺激的な経験ができる
- 様々なジャンルの舞台芸術を学べた
- クラシックバレエだけでなく、オペラやコンテの舞台に立てているのは確実に学生時代の経験から
- イギリスでなければ、現在アーティストとして活動できていなかったと思います
- 本場のイギリスバレエはやはり圧巻でした
- 卒業後イギリス内での2年間のビザを頂ける
- 毎日絵本の中の風景を歩いている気分でとても楽しかった
サマースクールで集中してバレエに打ち込むことで何かが腑に落ちて上達することも、もちろんよくあります。でもせっかくの海外なので、存分に楽しんでほしいと思います。イギリスに興味を持っていただいた方は、ぜひ各校の日本講習会に参加してサマースクール参加審査やスカラシップにチャレンジしてみてください。バレエ学校の先生方に実際に指導していただく貴重な機会です!


