2020年3月23日、ウェルズの留学生たちがトレーニングに励んできたイギリスで、首相が「ロックダウン」を発表しました。
あれから4カ月。
ダンスの世界もすっかり様変わりしてしまいました。
各学校のレッスンは時差にも負けずオンラインで行われ、
サマーショーも動画編集され、オンラインで配信、
日本の学生さんたちが楽しみにしていたサマースクールも
全て中止、またはオンラインで配信されました。
バレエ学生さんたちがモチベーションや体力を保つことが難しいのは、
痛いほど理解できました…。
そこで、
色々クリアしなければならない問題も山積していましたが、
ザ・ウェルズ初のバレエ・サマー・インテンシヴを開催することを決定しました。
開催の主旨にご賛同いただいた佐久間奈緒先生、そしてゲスト講師の厚地康雄先生には、
様々な制約にも快くご協力いただき、この場を借りて深く感謝申し上げます。
そしてエルムハースト・バレエ・スクールのロバート・パーカー先生にもご賛同をいただき、
2021年サマースクールのスカラシップが提供されました。
以下はウェルズが今回、講習会のために実行した項目です。
・ソーシャル・ディスタンスを保つため、265平米のスタジオで定員を制限(実際は、1グループ14名~18名で開催しました)
・受付は5名ずつ時間差で到着していただく
・受付スタッフはフェイスカバーと手袋を着用、スタジオ外での受付
・建物内立ち入りは参加生徒のみに制限
・受付時の検温、手指の消毒、体調確認の後に更衣室を使用(更衣室の人数を制限)
・レッスン中にも、更衣室、バーやフロアに消毒隊が活躍
・タオルや水筒を直接床に置かないように、毎日各人専用のビニール手提げ袋を配布
・レッスンバーはひとり1本
・床にビニールテープを貼り、順番待ち用の仕切りを作る
・スタジオの窓やドアを開けて換気に努める(ピアノの生伴奏でのレッスンということで、特別に許可をいただきました)
・講師、参加者、スタッフ、全員マスクを着用
・講師はピンマイクを利用し、できる限り生徒との直接接触を避けていただく
・熱中症予防にクーラーは常に23℃に設定、頻繁に水分補給を励行
・レッスン後、直ぐに更衣、帰宅できるよう、レッスン最後にクールダウンの時間を設ける
・最終日の保護者の見学会はオンライン(Zoom)にて実施
4日間のインテンシヴコースでは、毎日のバレエクラスに加え、
レパートリーレッスンでは、
シニア並びにインターナショナルシニア(留学中、または9月からの留学が決定している生徒向け)は「くるみ割り人形」から金平糖の精のソロ、そして王子のソロ、ジュニアクラスは葦笛の踊りをご指導いただきました。
もちろんバーミンガム・ロイヤル・バレエ団のサー・ピーター・ライト版です。
マスクを着用してのレッスンは、
初日こそ、生徒さんたちに疲れが見えましたが、
最終日には、金平糖のソロさえ、通して踊れるのではないかと思うほど、
体力が回復している様子が見られて、
若い力に感動でした!
そして、「この講習会を新しい日常に慣れていく準備にして欲しい」
というスタッフからの連日のしつこいようなお願いに応えて、
ソーシャルディスタンスや荷物の管理、手指の消毒、健康管理などを
頑張ってくれた、参加者の皆さんに心から感謝しています。
講習会後に行った健康調査でも、
皆さんの健康が確認できて、ホッと安心しています。
秋から、また新しいオーディションシーズンが始まります。
私たちもできる限り各学校の要望に応えつつ、
受験生の安全を守るイベント実施を検討していきます。
一日も早く、
新型コロナウィルスに負けない世界が訪れるよう、
願ってやみません。
最後に、
エルムハースト・バレエ・スクール2021年サマースクールへのスカラシップ受賞者をご紹介します。
来年の夏、イギリスの空の下での再会を楽しみにしています!
<2021年シニア・サマースクール>
坊山 莉子さん(アトリエ ドゥ バレエ フェリ)
山本 李桃さん(バレエアトリエクレア)
<2021年ジュニア・サマースクール(ザ・ウェルズスカラシップ賞)>
山下 栞さん(シンフォニーバレエスタジオ)
受賞者の皆さん、おめでとうございます!