11月に恒例の日本講習会/オーディションが開催されるセントラル・スクール・オブ・バレエ。
その3年生で構成されるのが、「バレエ・セントラル」です。
他のバレエ学校と明らかに一線を画しているのが、このセミプロフェッショナルと言われるツアーカンパニーです。バレエ団附属の学校が、プロのバレエ団のコールドとして経験を積む一方で、セントラルの3年生は、約30名で1時間半の公演を作り上げます。
春に始まるツアーは20公演を超え、少しずつプロに近づいて行くので、この最終公演の出来栄えは、いつも格別です。
バレエ・セントラルのユニークな特徴は、踊るだけではなく、リノリウムを敷く舞台の準備から、プログラムの販売まで、自分たちの手で行う事です。
プロのダンサーになってしまったら触ることのない舞台裏を経験することで、舞台が決してダンサーだけで成り立っているわけではないことを理解し、スタッフへ感謝できる優れた人格を育てます。セントラルの卒業生が、バレエ団の芸術監督にプロとしての意識が高いと評価される所以ですね。
このバレエ・セントラルを終えて、初めてケント大学の学士号を取得することが出来る程、学位カリキュラムの重要な位置を占めています。
今年7月、元マシュー・ボーンのダンサー、クリストファー・マーニーが芸術監督を務める「バレエ・セントラル2017ツアー」が、ロンドン東部、ストラットフォード・サーカス劇場でシーズン最終公演を迎えました。
セントラル・スクール・オブ・バレエの学校公演の最後を飾るのは、いつもこのバレエ・セントラルの公演です。
最終公演の翌日には、卒業生が卒論用に準備したソロを踊り、その後、卒業式が行われました。
卒業式には、学校職員の他、マシュー・ボーン氏も出席。
卒業証書はボーン氏から一人ずつが受け取りました。
今年のセントラル・スクール・オブ・バレエ日本講習会では、福岡・東京会場で卒業生のお話も予定しています。