マリウス・プティパ振付、熊川哲也演出・再振付、Kバレエ団「眠れる森の美女」(2016年6月5日東京文化会館)
久しぶりの古典全幕バレエでした。
やはりプティパの時代、踊りに関しては見応えがありますねー!
そして舞台も華やか!
熊川氏の演出は只今来日中の「ロイヤル・バレエ団」に良く似ているので、とても演劇的です。
見事な演技力が冴え渡ったのは、オーロラ姫に呪いをかける「カラボス」役のルーク・ヘイドン氏。
ロイヤル・バレエ団のプリンシパル・キャラクター・アーティストを努めていた氏による迫力満点のカラボスが、おとぎ話にさえ引き込まれる、より一層リアルに、深みのある舞台に創り上げていました。
舞台や衣装のデザインはピーター・ファーマー氏。
2011年にロイヤル・バレエ団の「眠れる森の美女」の大幅デザイン改訂も担ったデザイナーです。
格調高くエレガンスなテイストは、万人に好まれるところでしょう。
そして今日の大注目は「中村祥子」さんのオーロラ姫でした。
完璧なテクニックに加え、長年海外でプリンシパルとして踊っていらした自信は、輝くばかりの美しいオーラを放っていました。
日本人としては大柄な中村さんですが、指先、つま先まで繊細にコントロールされ、細やかな表情も豊かで、オーロラ姫の純粋さ、高貴さ、そして喜びが身体中から伝わってきました。
今後もKバレエ団で踊ってくださると嬉しいなと思います。
最後に学生時代からウェルズがサポートしてきた、セントラル・スクール・オブ・バレエの卒業生で現在同バレエ団研修生の片岡沙樹(かたおか さき)さんも、1幕の乳母、そして2幕のコールドに出演。
レッスンとリハーサルの毎日でしたが、今シーズンも怪我なく元気に終えることができました。
毎日コツコツ、バレエって本当に毎日の積み重ねですね。片岡沙樹さんは、ロイヤル・バレエ団のプリンシパルに昇格された高田茜さんとは、日本のバレエ教室の後輩にあたられます。先輩目指して、がんばりましょう!これからも応援していきますっ。