「ガーディアンと現役留学生から見た今の英国バレエ留学 」~オンラインプログラム第10回

12月19日、オンラインプログラム「英国バレエ留学~成功へのステップ~全10回」の最終回、第10回「現地の親代わり。ガーディアンから見た英国バレエ留学とその現実」が開催されました。

まずはイベント事務局が、当日の様子を振り返ります。
はじめに、現在セントラル・スクール・オブ・バレエに留学中(現在2年生)の三輪佳音さんにお話を伺いました。

典型的な1日の学校生活

6:00 am
起床

7:30~45 amくらいに寮を出て学校に向かいます。

8:30 am
レッスン開始

1日だいたい5クラスほど。
バレエからはじまって、ポワント・パ・ド・ドゥ、お昼を挟んでコンテ、ジャズなど

6:00 pmごろ
帰宅

食事やお風呂を済ませてマッサージや柔軟などをしているとあっという間に時間がたちます。
エッセイ(小論文)やプレゼンテーション(発表)などの課題がある時は、レッスンでとても疲れているのですごくハードです。

10:00 pm ~ 0:00 am
就寝

次の日のレッスンのためになるべく早く寝るように心がけています。

冬休み前、学校の中のシアターで授業参観のような公開レッスンがありました。 1年生の最後の夏のショーはオンライン配信だったので、留学してから初めてお客様を目の前にして踊ることができてとても楽しかったです。また3年生によるバレエ・セントラルのリハーサルも見ることもできて、舞台の上でいきいきと輝いているのに魅了されました。

バレエ・セントラル2021の公演案内

ロンドンならではの刺激豊かな休日

休日は友達とバレエやミュージカルなどの舞台を見に行ったり買い物をしたりしています。美術館やお城なども気軽に訪れられるので楽しいです。街並みと自然がすごい調和されていて美しくて、歩いているだけで本当に夢のようです。こんなに身近にさまざまなジャンルの芸術を感じられることにとても感謝しています。

先日、オープンクラス形式のスタジオでロイヤル・バレエ団プリンシパルの、マリアネラ・ヌニェスさんとアレハンドロ・パレンテさんのレッスンも受けてきました。 ヌニェスが自分と同じ空間にいることだけでも夢のようで、本当に幸せな時間でした。

留学という進路について

バレエは幼稚園から習い始め、一生懸命取り組んでいました。大学受験をするのが当たり前だと思っていたのですが、高校2年生の終わりになって自分のバレエへの情熱を改めて確信して両親に相談しました。大学は努力すれば何歳からでも行けるという結論になり、留学を決意しました。17歳は遅い決断だったので毎日のレッスンと学業との両立は本当に大変でした。

セントラル・スクール・オブ・バレエを選んだ理由
  • 英国のロイヤルバレエが大好き
  • 入学年齢制限が間に合う
  • コンテ、ジャズ、スパニッシュなどの豊富なカリキュラム
  • 3年生で体験するツアー公演「バレエ・セントラル」
  • 卒業時にケント大学の学士取得可能

留学当初は新型コロナウィルスの影響によって、思い描いていたようなクラスやレッスンとは違いました。日々の生活や外出にも制限はありましたが、私は特に窮屈には感じていません。ウェルズの皆さんが私たちの安全を最優先に考えて対処してくださっているのでいつも感謝しています。


限界を決めずにもっと上達したいと語る佳音さん。卒業後もできれば海外でバレエを続けたいという今後の抱負に加えて留学を考えている方々にメッセージも送ってくれました。

続いて、英国在住のThe Wells現地ガーディアンが2名、サポートする立場から見た留学生活についてお話しました。


ガーディアンはいわば英国の母です。とはいっても、赤ちゃんの頃から知っているわけではありませんし母になりかわることはできないのですが、海外に来て初めて会った親戚、といった感じで活動をしています。

最初は留学前の8月くらいから、メールやLINEアカウントを交換するなどして交流を深め、生徒さんがスムーズに留学生活をスタートできるように準備を始めます。9月の入国時にはサインプレートを持って空港にお迎えに。そして生徒さんを寮まで送り、荷解きや寮の備品確認、携帯電話のsimカードの入れ替えなど、時には寮のマネージャーさんと掛け合いながら一つ一つ解決していきます。今年はさらに、新型コロナウィルス感染対策で自己隔離やPCR検査の付き添いなど、とにかくいろいろなことがありました。11月くらいになると慣れてきてお茶をしながら「最近どう?」と聞けるようになってきます。

新入生が一番直面する問題点は、たぶん英語と食生活だと思います。特に英語面は、何でも「yes」 と言ってしまいがちなので、ボキャブラリーだけではなくてコミュニケーションの取り方を学ぶのが大変かなと思います。食生活面では、フルタイムのバレエスクールでは運動量が増え、あわせて食べ物がガラッと変わることで体重が増える子と減る子がいます。体重が減りすぎても怖いので気にかけています。2~3年生になるとだいぶ慣れて来るようですが、いずれにしても最初の1年は大変ですね。


そして、ガーディアンの2人がそれぞれ担当している留学生にも参加してもらいました。今年の秋に入学したお二人への質問と回答を抜粋して紹介します。

留学する前の想像と違っていたこと
  • 自分から行動しないと本当にチャンスを逃してしまうということが、一番日本と違うなと思いました。だから常に積極的でいたり、アンテナを張っていることがすごく大切だなと思いました。
  • 例えばレッスンが終わったときに自分から先生に尋ねに行かないと得るものが少なくなってしまうので、行動力が付いたとは思います。
がっかりしたこと
  • しゃぶしゃぶ用の薄切り肉がない!(※留学生たちは主に自炊をしています)
  • 朝出る時も夕方帰る時も外がずっと暗い!(※ロンドンの冬は日照時間が短いです)

英語とバレエのスキルに加えて、料理のレパートリーも日々成長しているそうです。

大好きな場所
  • 学校の一番大きなスタジオ(ゲーブルシアター)、行き帰りのテムズ川の橋、ロイヤルオペラハウス
  • 私もゲーブルシアターが一番好き。あとはロイヤルオペラハウス、大英博物館

ロイヤルオペラハウスではお得な学生割引があります。博物館・美術館は無料です。

うれしかったこと
  • ファミリーズデイという授業参観のような日に(ガーディアンが)来てくれたことや、自宅に呼んで夕食を作ってくれたこと
  • 私もファミリーズデイ。こちらの子たちはお父さんやお母さんが来るので、そこに「お母さん」として来てくれたのはうれしかったです。もうひとつ挙げるなら誕生日のお祝いをしてくれたことです。

月曜日から土曜日まで、毎日バレエをはじめとしたさまざまなダンスのクラスを受ける中、先生方が本当に生徒のことを一番に考えてくれていると実感すると話すふたり。それぞれの今後の抱負も聞かせてくれました。

この内容はThe Wells オンラインプログラム第10回です

この記事の内容はアーカイブ動画でご覧いただくことができます。

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