9/26、オンライン・プログラム「英国バレエ留学~成功へのステップ~全10回」の第5回「セントラル・スクール・オブ・バレエ特集」が開催されました。第5回に引き続き、第6回・第8回・第9回は英国のバレエ学校とライブでつないでオンライン学校説明会を開催予定です。ご期待ください!
- セントラル・スクール・オブ・バレエについて
- 芸術面の学校のビジョン
- 1年目のトレーニングについて
- オーディションに関するヒント
まずはイベント事務局が、当日の様子を振り返ります。
今回は、ロンドンからセントラル・スクール・オブ・バレエ(以下、セントラル校)の校長、マーク・オスターフィールド先生、新しく芸術監督に就任されたケイト・コイン先生、そして1年生担当のクリス・ヒントン・ルイス先生に、学校の様子や授業などについて事前の質問に沿って、お話しいただきました。
はじめに、校長先生から「セントラル校のトレーニングは、技術だけではなく芸術的に、世界に通用するパフォーマーそしてアーティスト、芸術家を育てることを目的としている。そして、『individual(個性)』『diversity(多様性)』を尊重する学校である」とのお話がありました。セントラル校は、生徒一人一人の個性を最大限に伸ばし、イギリス、ひいては世界中のダンスシーンをさらに発展させていくようなダンサーを輩出していくことを学校のビジョンとして掲げています。
そして、今年6月に新校舎に移転。新校舎はロンドンの中心地にあり、セントポール寺院やビッグベンなどのランドマークやナショナルシアターなども近く、立地的にも芸術的環境に恵まれた場所です。またゲーブルシアターと呼ばれるシアタースタジオをはじめ、大小のスタジオ、トレーニングスタジオ、図書館など、充実した学習環境を整えています。(詳しくは上記学校ガイドページに順次アップしていきます)
セントラル校にはイギリスのケント大学から授与される、BA Honoursという学士コースがあります。プロフェッショナルダンサーのパフォーマンスを重要視していますが、アカデミック・スタッフの丁寧なサポートで学位も取得できます。
さらに、3年生が行うバレエ・セントラルというカンパニーもセントラル校ならでは。パフォーマンス、作品・演出のすべてを生徒が担い、舞台芸術というものを経験します。
続いて、芸術監督のケイト先生にお話を伺います。
ケイト先生は「セントラル校の一番の強みは、【自分の体を知る】という教育です。自分の身体にクラシック・バレエを教え込み、安全に怪我なく、そして自分の身体を理解した上ですべての踊りをする。そこにその人の個性というものが出てくると考えています」と話しています。
2月に前回の日本オーディションに来日された1年生担当のクリス先生からもお話がありました。
「私自身、柔軟性が少なく、ターンアウトが十分ではなかったが、解剖学を通して自分の身体を知ることでバレエを踊ることができるようになった。クラシックはもちろん、コンテンポラリー、スパニッシュ、ジャズなどでも、自分の身体に合った踊りを踊っていくことがとても重要だ」と、身体的な個性を理解する重要性について触れていらっしゃいました。
通訳と進行を担当したレゲットによると、クリス先生はこうして自分の身体と向き合いながら、美しいプリンシパルの王子役をいくつも踊ってきているそうなので、勇気づけられる人も多いことと思います。
「就職に関してセントラル校の卒業生の評価は高い」と、ケイト先生が話していたように、コロナが感染拡大する前の卒業後6か月以内の就職率は85%でした。セントラルの個性を尊重する教育がこの結果につながっているのではないでしょうか。
最後に、ケイト先生はオーディションについて、こうおっしゃっていました。
「もちろん最高のダンサーを探しています。しかし、オーディションでは特に難しいテクニックなどは審査しません。まず好奇心があり、そして気持ちがオープンで、そして何より自分がセントラル校で何が学べるか、どういう成長ができるかということに自分で気づいている、そういった生徒さんを探しています」
上記の抜粋以外に、印象に残った内容はケイト先生による「ダンス業界の新時代」についてのお話です。個々のダンサーにも、コンテンポラリーやネオクラシックなども踊れる多様性や、ネット配信のために動画編集される作品にも対応できる能力がバレエ団から求められているというメッセージを感じました。
2022年入学に向けての日本オーディションおよび講習会は、11/13,14に東京で開催されます。
来夏のサマースクールに参加希望の方は、サマースクール・スカラシップ・チャレンジも設置。講習会には14歳からご参加いただけけます。
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