祝!高田 茜さん、ロイヤル・バレエ団プリンシパルに昇進!
とうとう、と言いますか、待ちに待ったと言いますか、ロイヤル・バレエ団の高田茜さんがプリンシパルに昇進したニュースが発表になりました。
2008年の国際ローザンヌ・バレエ・コンクールでスカラーシップを受賞し同団研修生、続く2009年には正団員として入団した茜さん。
数々の大役を果たし、途中怪我でお休みしたシーズンもありましたが、不屈の精神で復活。以来、毎公演、素晴らしい技術と芸術性で、私たちを魅了して来ました。
特に忘れられないのは、2008年初舞台の白鳥と、2014年3月の「眠れる森の美女」のオーロラ。前者はコールドの中の一羽の白鳥だったけれど、やっと夢の舞台に立った彼女の初々しさと神々しさに涙が止まりませんでした。
そして、オーロラはオシポワの怪我による降板の代役とは思えないほどに素晴らしく、相手役のプリンシパル、ワディム・ムンタギロフの魅力もさらに引き出すような、堂々たるオーロラ姫でした。辛口で有名なイギリスの評論家も「これでロイヤル・バレエも安泰」と大絶賛していたことを記憶しています。
金平糖の精はもちろん、キトリ、白鳥と大役をいずれも大成功を収め、今年はローザンヌで踊ったジゼルのロールデビューを果たしましたから、いよいよかな、と期待していましたが、ついに最高峰まで登り詰めてしまいました。
マクミランやアシュトンというロイヤル・バレエ団のお家芸でも高い技術力と持ち前の表現力や探求心で役柄をしっかり演じています。また同団常任振付家マクレガーの難解な作品も、優れた身体能力を最大限に発揮して、ご自分のものにされる様子は、ミラクルとしか言いようがありません。
プリンシパルとしての初舞台は10月29日マクミラン振付「アナスタシア」に登場するバレリーナ、クシェシンスカと発表されています。かつてヴィヴィアナ・デュランテらが踊ったパ・ド・ドゥが見どころです。
世界に誇る多くのレパートリーを持つバレエ団のプリンシパルとなり、これからも数々の舞台で私たちに感動を与えてくれることは間違いありません。大先輩の吉田都さんに勝るとも劣らぬような、ロイヤル・バレエ団の一時代を築いてくださることを期待しましょう。
もうすぐ日本公演です。久々に茜さんの踊りが観られることに、今から興奮しています(24日のジゼル、パ・ド・シスのリードが発表されています)。
同じ日本人ダンサーの平野亮一さんもプリンシパルへ昇進。男性としては熊川哲也さん以来の快挙です。
ロイヤル・バレエ団からの今シーズンの昇進・入団の公式発表はホームページでご覧になれます。