ダンス学生のためのメンタルサポートシリーズ その3 ストレスとのつきあい

本日2018年2月3日 節分で大安で 明日は立春。
イギリスの暗い長い冬もそろそろ終わりが見えてくる、光が待ち遠しい季節です。

日本も受験の季節の真っ最中。華々しいコンクールの話題も多く報道されていますね。

少し、重い気持ちを抱えている人もいるのではないかな。

そんな若いダンサーさん、ダンサーの卵さん、ご家族や先生がたへ。

The Wellsのスタッフ 臨床心理士の TOMOKOからのお話です。


今日はストレスのお話。

 

「最近ストレスがたまっちゃって・・・」

「人間関係がストレスになっていて・・・」

ストレスを発散しよう」など、

日常的によく出てくるこの言葉。

 

もともとは物理学に使われていた用語だそうです。

 


丸いボールに圧力がかかって、ゆがみが出た状態のことを「ストレス」といいます。

これを生物学的に使い始めたことから、

わたしたちの日常によく耳にする言葉となったようです。

 

 

 

ストレスのない状態を丸いボールとすると、

そのボールの形をゆがませている外からの圧力が「ストレッサー」

 

私たちの心身にストレスを引き起こすストレッサー

人間関係」だったり「勉強や仕事の忙しさ」だったり、

内側から起こる「不安・緊張」ということになります。

 

では「ストレスをなくす」ことはできるのでしょうか?

 

 

残念ながら、答えはNO。生きている限りストレスは続きます。

 

 

 

ストレスとは本来、生物が受ける様々な刺激に適応していく課程そのものを指すのです。

 

 

気候が変われば、それに適応し、心理的にショックを受ければそれに順応していく。

 

 

 

そうした環境の変化などに適応していく時の反応とプロセス全体を

 

「ストレス」というわけですから

 

それがなくなることはありませんね。

 

 

 

私たちの意志とは関係なく、環境は常に変化していますし、

心の方も自分ではどうにもならないくらい急激な変化をすることがあります。

 

そのような変化に適応していくことが「生きていく」ということですから、

「ストレス」と「生きていく」ということは同じような意味合いになりますね。

 

 

さて、先ほど「ストレス」とは「適応していく時の反応とプロセス」と言いました。

 

 

なんだか「ストレス」ときくと

「辛い」「悲しい」「苦しい」などの悪い状態をイメージしてしまいますが、

「良いストレス」もたくさんあるのです。

 

 

 

たとえば「目標」「夢」「新しい人間関係」など

自分を奮いたたせてくれたり、

勇気づけてくれたり、元気にしてくれるような刺激とその反応です。

 

 

どういうことかというと、

 

同じ刺激、つまり同じ「ストレッサー」でも

人によって受け止め方によってちがってくるということです。

 

 

 

「良いストレス」になるか

「悪いストレス」になるかは

受け止める側によって大きく異なります。

 

 

たとえば、ダンスが好きな人には

ダンスは良いストレス状態を引き起こしますが、

ダンスの嫌いな人には嫌な気持ちを起こさせます。

 

同じように目標や期限をバネにして頑張る人もいますが、

同じ目標や期限を、

仕方なく果たさなければならないノルマ、義務と感じて自分を苦しめる人もいます。

 

このように極端なストレス状態のお話をしましたが、

つまりはストレスはなくても、ありすぎても困ってしまうということです。

 

「ストレスは生活のスパイスである」という名言もあります。

 

 

さて、あなたの今のストレッサーは何で、どのような反応が出ているでしょうか。

 

そのストレッサーがあなたを過度に苦しめているようでしたら、

是非まわりにSOSを出したり、対処法を考えてみてください。

 

そのストレッサーがあなたに良い刺激を与えているようでしたら、

その刺激とうまくつきあっていってください。

 

 

丸いボールは常に丸い完璧な状態ではいられないし

多少のゆがみやへこみがあってこそ、ボールは弾んで進んでいくものですから。


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