ロンドン・キングスクロス駅から電車で40分。
Letchworthという街に
「バレエ・セントラル」の2019年公演を観に行ってきました。
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バレエ・セントラル公演会場の「ブロードウェイ・シアター」
昨年の「Valley of Shadows」に続き、
ケネス・マクミランの古い作品を蘇らせる試みは本当に楽しみ。
今回もマクミラン財団他、ロイヤル・バレエ団コーチングスタッフの
全面的な協力のもと、1955年の作品「House of Birds」が蘇りました。
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ケネス・マクミラン「House of Birds」(抜粋)
抜粋ではありますが、
マクミラン初期の作品が観られることは
大変貴重で、
学生たちにとっても、計り知れない財産になることでしょう。
プログラムによると、
1963年の再演時には、セントラル校の創設者でもある
RBSプリンシパル、クリストファー・ゲーブルが
主役を務めたらしい。
学校とは深い縁のある作品でもありますね。
ロイヤル・バレエ団のダンサーでもある
カルビン・リチャードソン振付のソロ作品「瀕死の白鳥」。
音楽はこれまでと同じ、サンサーンスの「白鳥」ですが、
男女両方のキャストがあります。
今回は男性バージョンでしたが、女性も観てみたいですね。
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ロイヤル・バレエ団ダンサーカルビン・リチャードソンの「瀕死の白鳥」
コンテンポラリーダンス作品としては、
ロンドンを拠点に
イギリスのコンテンポラリーダンス界をけん引する
ヤスミン・ヴァーディモンの作品
「In Between」を上演
人間と自然の関係性を表現した作品ですが、
写真で見る通り、
かなりフィジカルな試練を要求されるものです。
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ヤスミン・ヴァーディモン「(IN BETWEEN)」
ダンサーは大変だけれど、
その痛みも辛さも
自然の叫びを伝えるのに十分な力を生み出します。
フィジカル・シアター作品も多いヤスミンの創作は、
決して簡単なものではなく
下手に触れば作品に飲み込まれてしまいます。
3年前の入学まで
コンテンポラリーダンスを一度もやったことがなかった学生もいた筈なのに、
身体表現でメッセージを伝える力を確実につけていることに、改めて大感動。。。
イギリスのバレエの基礎を築いた
フレデリック・アシュトンからは
「Valses Nobles Et Sentimentales」(抜粋)
アシュトンの代名詞エレガンスがたっぷり詰まった、
文字通りセンチメンタルな作品です。
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フレデリック・アシュトン「Valse Nobles et Sentimentales」
直前のキャスト変更もあって、
舞台裏は大変だったそうですが、
“Show must go on.”
バレエ・セントラルの卒業生が
プロダンサーとして直ぐに舞台に立つことのできる秘密がここにもありますね。
公演の最後を飾るのは
芸術監督クリストファー・マーニー振付「カルーセル・ダンス」
初演も拝見していますが、
何度見ても楽しいバレエ
今日のステージは少し狭く感じるほど、
盛り沢山のバレエです。
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クリストファー・マーニー「カルーセル・ダンス」
卒業ソロの試験も間近に迫ったこの時期、
ダンサーの皆さん疲れによる体調不良やケガもあると思いますが、
最後まで頑張っていただけるよう、
心からのエールを送ります。
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バレエ・セントラルの1年を振り返って。
20日の最終日、
ロンドン、Bloomsbury Theatreでの公演が
本当に楽しみです。
*今年はバレエ・セントラル日本人ダンサーによる
抜粋公演が日本でご覧いただけます。
7月28日(日)東京・サンパール荒川にて。
チケットは、公演主催・株式会社アルコッテ様へメールでお問合せください。
*毎年恒例セントラル・スクール・オブ・バレエの講習会及び入学オーディションは、
本年11月を予定していますが、学校行事の都合により、多少の変更も予想されます。
決定次第、ザ・ウェルズHPにて発表いたしますので、しばらくお待ちください。